立ちくらみや倦怠感。多くの人が日常的に経験するこれらの症状を、「いつものことだから」「少し疲れているだけだろう」と、安易に自己判断で片付けてしまってはいませんか。しかし、その些細な不調が、実は体が発している、見過ごしてはならない「貧血」のサインである可能性も十分に考えられます。ここでは、市販のサプリメントで様子を見るのではなく、一度、病院を受診することを強く推奨する、貧血の代表的なサインをいくつか紹介します。まず、最も分かりやすいサインが「顔色の悪さ」です。特に、目の下のまぶたの裏側(あっかんべーをした時に見える部分)が、赤みがなく、白っぽくなっている場合は、血液中のヘモグロビンが不足していることを示す、典型的な兆候です。また、爪にも特徴的な変化が現れることがあります。爪が薄く、もろくなり、中央がへこんでスプーンのような形に反り返る「スプーンネイル(匙状爪)」は、長期間にわたる鉄欠乏状態を示唆する重要なサインです。日常生活の中では、「動悸・息切れ」に注意が必要です。以前は平気だったはずの、駅の階段を上ったり、少し早歩きをしたりしただけで、心臓がドキドキしたり、息が上がってしまったりするようになったら、それは体中に酸素を十分に運べていない、貧血のサインかもしれません。さらに、「原因不明の慢性的な倦怠感や疲労感」も、見逃されがちな重要な症状です。十分な睡眠をとっているはずなのに、朝起きるのが非常につらい、日中も常に眠気やだるさを感じる、といった状態が続く場合、それは気力や体力の問題ではなく、体のエネルギー産生に必要な酸素が不足していることが原因かもしれません。その他にも、「頭痛・頭重感」「集中力の低下」「耳鳴り」「氷を無性に食べたくなる(氷食症)」といった、一見すると貧血とは結びつかないような、多様な症状が現れることもあります。これらのサインが、一つではなく、複数、そして慢性的に続いている場合は、決して放置せず、一度、専門医の診断を仰ぐことを強くお勧めします。その不調は、あなたのせいではなく、血液からのSOSなのかもしれないのですから。
その症状、病院に行くべき貧血のサイン