あれは忘れもしない、仕事の繁忙期がようやく落ち着いたある金曜日の深夜のことでした。湯船に浸かって一日の疲れを癒していた私は、ふと腕の裏側に小さな蚊に刺されたような膨らみを見つけました。最初は「この時期に蚊がいるのかな」程度に軽く考えていましたが、お風呂から上がって着替えている最中に、その膨らみは見る見るうちに繋がり合い、お腹から背中、さらには太ももにまで真っ赤な地図のような模様が広がっていきました。同時に、皮膚の内側から突き上げてくるような激しい痒みに襲われ、私はパニックに近い状態に陥りました。保冷剤で必死に冷やしてみましたが、冷やした場所の隣がまた痒くなるという、まさに「いたちごっこ」の状態が明け方まで続きました。私は一睡もできずに、スマートフォンの検索窓に「蕁麻疹、何科」と何度も打ち込みました。内科に行くべきか、それとも皮膚科なのか。結局、私は朝一番で駅前の皮膚科クリニックへ駆け込みました。待合室で待っている間も、服が擦れるだけで痒みが再燃し、椅子に座っていることさえ苦痛でしたが、名前を呼ばれて診察室に入ると、医師は私の腕を一目見るなり「大変でしたね、典型的な急性蕁麻疹ですよ」と穏やかに告げてくれました。医師の説明によれば、最近の過労と寝不足で免疫バランスが崩れており、そこに何らかの些細な刺激が加わってヒスタミンが暴走してしまったのだそうです。血液検査の結果を待つ間もなく、その場で抗ヒスタミン薬の処方を受け、薬局で受け取った一錠をすぐに服用しました。すると、あんなに地獄のようだった痒みが三十分ほどでスッと引き、パンパンに腫れていた皮膚が元の状態に戻っていくのを感じ、私は安堵のあまり診察室の帰り道で涙が出そうになりました。この体験を通じて痛感したのは、蕁麻疹の痒みは精神を削る破壊力を持っているということ、そして「餅は餅屋」という言葉通り、皮膚のことは皮膚の専門医に診てもらうのが一番の解決策だということです。もし私が「ただの疲れだから」と放置していたり、適当な市販の塗り薬で済ませようとしていたりしたら、今頃はまだ痒みと戦っていたかもしれません。それ以来、私は自分の体力を過信することをやめ、少しでも肌に違和感があれば早めに休息を取るようにしています。あの燃えるような痒みの夜があったからこそ、今の私は自分の体を以前よりも丁寧に労わることができるようになりました。蕁麻疹は何科に行くべきか迷っている人がいたら、私は迷わず皮膚科を勧めます。専門家の手によって原因を特定し、適切な薬をもらうこと。それが、暗闇から抜け出し、穏やかな眠りを取り戻すための、最も確実な一歩になるのですから。
夜中に突然現れた全身の痒みに翻弄された私の記録