マイコプラズマ肺炎は、一般的に外来での抗生物質治療で回復するケースがほとんどですが、一部の成人は症状が重症化し、入院による治療が必要となることがあります。特に、喘息などの呼吸器系の基礎疾患を持つ方、喫煙歴のある方、糖尿病や心臓病などの持病がある方、そして高齢者は重症化のリスクが高いとされています。大人が入院に至る主な理由は、呼吸状態の悪化です。肺炎が広範囲に広がり、血液中の酸素濃度が低下してしまうと、自宅での療養は困難になります。息苦しさや呼吸困難、顔色が悪いといった症状が見られる場合は、緊急の対応が必要です。また、高熱が続いて食事が摂れず、脱水症状が深刻な場合や、肺炎以外の合併症(心筋炎や髄膜炎など)を併発した場合も入院の適応となります。入院した場合の治療期間は、患者さんの重症度や回復の速さによって大きく異なりますが、一般的には一週間から二週間程度が一つの目安となります。入院中の治療は、酸素投与が中心となります。鼻カニューレやフェイスマスクを通して、体に十分な酸素を送り込み、呼吸の負担を軽減します。同時に、抗生物質の点滴が行われます。経口薬よりも直接的に、かつ確実に体内に薬剤を届けることができるため、より高い効果が期待できます。脱水症状がある場合は、水分や電解質を補うための点滴も行われます。これらの治療によって呼吸状態が安定し、食事や水分が自力で十分に摂れるようになり、解熱が確認されれば、退院の検討が始まります。ただし、退院後すぐに元の生活に戻れるわけではありません。入院治療を要するほどの肺炎は、体に大きな負担をかけており、退院後も体力や呼吸機能が完全に回復するまでには、さらに数週間の自宅療養が必要となることがほとんどです。大人のマイコプラズマ肺炎を決して軽視せず、症状の悪化を感じたら、ためらわずに医療機関を受診することが、入院という事態を避けるために重要です。
大人の重症化と入院治療、その期間と現実